パチンコ店はなぜ遠隔操作をするの?意外な理由やメリットとは?
なぜパチンコ店が遠隔操作するのか?について、その理由を考えてみたいと思います。
僕は今まで、遠隔操作について様々な記事を書いてきました。
でもよくよく考えてみたら、そもそもなぜパチンコ店が遠隔操作をするのか?について書いたことがなかったです。
せっかくなのでパチンコ店が遠隔操作をする理由、そして遠隔操作をすることによるホール側のメリットについて、今回は考えてみようと思います。
先にこの記事の僕の考えをまとめておきます。
・パチンコ店が遠隔操作をする理由は、計画通りに利益を得るためです。
・遠隔操作のメリットは、パチンコなら釘を大きく開けられることです。
目次
そもそも店はなぜ遠隔操作するのか?
Twitter や Yahoo 知恵袋などを眺めていると・・・
「あのパチンコ店はボッタクリだ!遠隔操作をしている」
「5万円使って一度も大当たりしなかった。あのホールは遠隔操作をしている」
「周りの台は連チャンしているのに、自分だけ大ハマりした。店長に遠隔操作をされたのが原因だ」
などの書き込みをよく見かけます。
皆さんは、これらについてどう思いますか?
※初めに断っておきますが、現在の厳しい規制の下では、パチンコ店が遠隔操作をすることはかなりのリスクを背負います。
昔は、確かに遠隔操作をしているパチンコ店は存在しましたが、現在は遠隔操作をしているホールは「ほぼない」と僕は思っています。
ですから今回の記事は、「遠隔操作をしているパチンコ店があったとしたら」なぜ遠隔操作をするのか?と仮定して、その理由やメリットについて考えてみようと思う意味での記事です。
決して世間の大多数のパチンコ店が「遠隔操作をしている」、という前提で書いているわけではありませんので、誤解をされないようにお願いします。
現代のパチンコで遠隔操作など存在しない。負けた理由を他の何かのせいにしている以上あなたは永遠に負け組みだ。
— パチンコ勝ち組になりたい (@katupachi) 2019年1月8日
さて、ほとんどの人がパチンコ店が遠隔操作をする理由は・・・
・お客さんから、根こそぎお金を回収するため。
・ボッタクリ営業して莫大な利益を上げるため。
・一度もお客さんに大当たりさせないようにして、できるだけお金を使わせようとするため。
など、少しでもお金を回収できるように、遠隔操作をしていると思っているのではないでしょうか?
でも僕は、パチンコ店が遠隔操作をするのは、このような理由ではないと思っています。
パチンコ店が遠隔操作をする理由は、ズバリ経営計画どおりに売上や粗利を調整するのがその理由だと思います。
順番にお話しますね。
ボッタクリ回収ばかりでは経営が成り立たない
もし仮にパチンコ店がボッタクリ、つまりお客さんから根こそぎお金を回収ばかりしていたらどうなるでしょうか?
もちろんお客さんはどんどん減っていき、最終的にはそのパチンコ店は潰れるでしょう。
お客さんは、何をするためにどんな目的でパチンコ店に行きますか?
それはパチンコやスロットを打つためですが、やはりその第一の大きな目的はお金を儲けることです。
これは綺麗ごとなしに、パチンコがギャンブルである以上紛れもない事実です。
そしてパチンコ店は、何のために経営をしていますか?
当たり前ですかパチンコ店も企業である以上、営利目的で利益を得るために経営をしています。
つまりお客さんとパチンコ店、双方の利益が相反しているのです。
お客さんもお金を儲けたい・・・パチンコ店もお金を儲けたい・・・。
このことから、パチンコ店はお客さんに来店してもらうためには、お客さんの来店目的である「お金を儲けること」の欲求を満たしてあげなければなりません。
お客さんは、パチンコやスロットで負け続けてばかりいては、それ以後来店してくれなくなってしまいます。
ましてや5万円ストレートに負けた、1000回転の大ハマりを食らった、自分だけ全くを大当たりをしない、などの結果になったら、「もう二度とこんなパチンコ店に来るか!」と怒って帰って行ってしまうでしょう。
実際にあなたも、パチンコを打っていてこんな経験をしたことがあると思います。
そこでパチンコ店は、お客さんからお金を回収しつつ、且つまた後日打ちに来てもらうためには、一体どのような営業をすればいいのでしょうか?
それは、お客さんを生かさず殺さずお金を回収すればいいのです。
例えば10回店に来てもらったら、そのうち3回ぐらいは勝たせてあげるけど、残りの7回はお客さんに負けてもらう・・・といった具合のように。
先ほど言った例のように、お客さんが10回中10回負けてしまったら、お客さんはパチンコやスロットをもう二度と打ちに来てくれません。
反対にお客さんが10回中10回近くも勝ってしまったら、今度はパチンコ店の方が潰れてしまいます。
つまり、たまにはお客さんにパチンコやスロットで勝ってもらって、良い思いをしてもらう。
そしてまた来店してもらい、勝った金額以上にまたお金を使ってもらうような経営をするのが理想と言えるのです 。
遠隔操作を疑う人って絶えませんね。
❶時間帯で大当りを操作している
❷連チャンしない
❸急に回らなくなる
❹一見客が座ったら大当りする
❺常連客をいじめる
これは当時実際に僕が言われた内容です。#パチンコ #遠隔操作— ぐび@元パチンコ店の店長 (@gubi_2haimewine) 2019年1月5日
↑同感です。
パチンコやスロットは確率である以上店長の思う通りにはならない
さてここからが、パチンコ店が遠隔操作をする理由やメリットについての本題です。
パチンコ店の店長は、経営の計画を立てて日々自分のホールを運営しています。
その中でも重要なのが、自分のホールに設置してあるパチンコやスロットの売上や粗利の管理です。
例えばある月の経営計画を立てる場合、機種別の予想される稼働や売上・粗利、そしてどれくらいで何割で営業するのかの計画を立てます。
これは機種ごとに稼働重視や粗利重視の機種がありますので、そのパチンコ店の会社の経営方針や店長の考え方によってバラバラです。
そしてパチンコ店店長は、この経営計画に基づいて日々パチンコの釘や設定、スロットの設定を調整するのです。
店長が狙った計画通りの割数で営業が終われば、何も問題はありません。
その月の売上や粗利は、目標達成に向けて一歩近づきます。
しかし、パチンコやスロットは確率のゲームです。
1日約13時間と言う短い営業時間の中では、いくら理論に基づいた釘や設定調整をしても、店長が狙った割数にはならないのです。
むしろ計画通りにならない日の方が、多い月もあるぐらいです。
具体的には、
「今日は、新台入れ替えだからパチンコは13.5割で営業しよう。」
「スロットは今月少し粗利が遅れているから、今週は8.5割で流そう。」
のような感じです。
ここで少し話を戻しますが、パチンコ店は先ほども説明したように閉めっぱなしの回収しっぱなしでは、お客さんはどんどん減っています。
やはり新台入れ替えなど要所要所のところでは、釘や設定を開けてお客さんに還元して勝たせてあげないと、お客さんに見切られてしまいます。
反対に予想以上に出し過ぎてしまった場合は、予定の売り上げや粗利に向かって必要以上に閉めなければなりません。
利益を達成しないと、自分のホールの経営が成り立ちませんからね。
それに店長自身のボーナスの査定にも響きます(笑)。
いくら釘師や設定師と言われるプロの人でも、 やはり1日約13時間という短い営業時間の中では、狙った通りの割数には毎日ならないものなのです。
でも経営計画通りに日々営業していき、売上・粗利の目標を達成したい・・・。
しかし、確率が暴れると思うような割数の結果にならない・・・。
このような店長の葛藤を満たすのが、遠隔操作というシステムなのです。
遠隔操作を使えば、毎日狙った割数で営業ができます。
玉を出したい時は出せるし、反対にお金を回収したい時は回収ができます。
出し過ぎることもなくなりますし、回収し過ぎることもなくなります。
「今日はパチンコは12.3割、スロットは8.8割」
と決めてしまっても、遠隔操作ならズバリこの割数でその日の営業を終えることができます。
つまりパチンコ店が遠隔操作をする理由は、大当たりの確率を意図的に操作して狙った通りの割数に調整するためなのです。
TwitterやYahoo知恵袋に書かれているようなボッタクリの回収営業は、別に遠隔操作と言うリスクがとても大きく導入費用も莫大にかかることをしなくてもできます。
パチンコは釘と設定を閉めて80玉交換ぐらい、スロットも毎日設定1で8枚交換にすれば、素人店長でもボッタクリ営業は簡単にできます。
ただしこのような営業を続ければ、3ヶ月後には閑古鳥が鳴き、半年一年後には確実にそのホールは潰れるでしょう。
その理由は、こんなにも出ないパチンコ店には誰もお客さんは打ちに行かないからです。
パチンコ店が遠隔操作をするメリットは何?
それでは、パチンコ店が遠隔操作をするメリットには、一体どんなことが考えられるのでしょうか?
これは、先ほどお話しした通りです。
パチンコやスロットの確率の偏りに左右されることなく、毎日店長の計画した狙った割数で営業ができるということが最大のメリットです。
その他にも、パチンコ店が遠隔操作をするメリットはあります。
それは、パチンコなら釘を開けてぐるぐる回りにしても、狙った割数以上に玉が出ないということです。
今は規制強化の波で露骨な釘調整はできませんが、お客さんにとっては全く回らない釘のパチンコとぐるぐる回りする釘のパチンコでは、打っていてどちらが楽しいのかは考えるまでもありません。
遠隔操作しなければ、パチンコ台の釘を大きく開けてぐるぐる回りにしてしまったら、それは赤字確実ですからね。
でも遠隔操作で大当たりを調整してしまえば、どれだけ釘を開けてぐるぐる回りにしても店長の狙った割数に落ち着くのです。
お客さんとしても、これだけよく回る釘なので「今日は勝てる、今日は儲かる」と思ってお金を使ってくれるでしょう。
このことから分かるように、ボーダーを超える釘調整の台がやたらとたくさんあるホールは、遠隔操作をしているひとつの特徴と言えます。
反対に言えば、ストレートで5万円負けたり、1000回転ハマったり、自分だけ大当たりしなかったりするのは、遠隔操作をしてない証拠だと僕は思います。
大当たりをパチンコ店側が操作できないので、大負けや大ハマりをしてしまうのです。
パチンコ店としては、お客さんに逃げられたくはありません。
遠隔操作をしている店なら、こんな大負けや大ハマりをさせずに、適度に大当たりさせて遊ばせて最終的には回収してしまうのです。
パチンコ店が遠隔操作をする理由をよくわかってる人が言う言葉で、「遠隔操作は、引き弱のための救済システム」という名言(?)があります。
実は僕が現役店長していた頃、ご近所のライバル店が遠隔操作で摘発されました。
その時に、そのライバル店の常連のお客さんから聞いた言葉が「あそこのパチンコ店は、遊ばせてくれるホールだったのに・・・営業停止になっちゃって残念だね」でした。
少なくとも「あそこのパチンコ店は、遠隔操作で大負け大ハマリばかりするから営業停止ザマミロ!」というお客さんはいませんでしたね。
以上がパチンコ店が遠隔操作をする理由や、そのメリットについての僕の考え方です。
あと身近にパチンコやる人で遠隔操作がーとか言い出す引き弱の話は当てにせんほうがいいよ
— からかい上手の銀座さん (@Nuuuuubera0602) 2014年5月22日
まとめ
パチンコ店が遠隔操作をする理由は、経営計画に基づいた売上や割数通りに日々の営業を進めるためです。
決して、お客さんに大負けや大ハマリさせるためではありません。
遠隔操作をすることによるパチンコ店のメリットは、パチンコの釘をぐるぐる回りにしても赤字にならないということです。
もし、パチンコやスロットの大当たりが意図的に自分で操作できるのなら、自分ならどういった経営をするのか?パチンコ店の店長の気持ちに少しなれば、それは見えてくると思います。
最後に余談ですが・・・
むやみやたらに何の根拠もなく「あそこのホールは遠隔操作だ!」と騒ぎ立てるのは、負け犬の遠吠えにしか見えないです。
そのホールが遠隔操作をしていなければ、それは立派な営業妨害になります。
少なくとも、安易にネットやSNSで遠隔操作をしているように決めつける書き込みは、僕は避けた方が良いと思いますよ。
ディスカッション
コメント一覧
では、この様な店はどうでしょうか?粘って粘って粘った後に当たらないから諦めて別の台に移動すると、次に座った客がお座り一発ツモ。この現象がかなりの高確率で起こります。とでも偶然とは考えにくい事象です。やはり遠隔操作しているのでしょうか?
「たまたまの偶然」です。
考えすぎです。
仮にあったとしても、遠隔操作は個人攻撃を目的ではしません。
島全体の割数調整のためです。
もし個人的に「狙い撃ち」されているのなら、その人は相当店長から個人的に恨まれているのでしょう(笑)。
店長もそんなヒマではないです。
「かなりの確率」とは、そういったことは人間の記憶に残りやすいからです。
あなたがその台をヤメて、次の人がどれぐらいで当たるか毎回統計を取ってみてはどうでしょうか?
確率通りの結果になるはずです。
「ハイエナされた、遠隔だ」という思い込みから、記憶に残っているだけです。
被害妄想やオカルト思想は捨てて、確率論で打たなければパチンコは一生勝てません。
コメントありがとうございます。
実際にとある店だけ20回中1回しか勝てない店があります。
他の店は4、5回に1回くらいは勝てるのですがその店だけは全く勝てないのです。
収支表見るとそこだけありえない数値になってますので、やはり遠隔は一部ですがあると思います。
パチンコのcrレイヴ で弱リーチに入るかと思いきや急にボーナス画面になったりシンフォギア10連以上して全て4Rに偏り他のラウンドゼロのまま終了したりと数少ない勝った時も怪しいです。
立川のとある店ですけど。
昔、遠隔操作されたことがあります。
と言うのは、自分ではなく彼女です。
店の店長や店員に気に入られ、デートしてくれるならと‥。
どこでもよいので10分ぐらい回してって。
隣で打ってる彼女だけ、いつも大勝ちでした。
数ヶ月たち彼女が私に暴露。
もうパチンコ屋は信用しません!
今は遠隔無くても、経営者の考えてることは一緒です。
つまり、詐欺ですよパチンコ屋は。
出玉で操作するのですから
読ませて頂きました。
実に面白い記事だと思いましたが、いくつか気になったのでコメントさせていただきます。
1.「今日はパチンコは12.3割、スロットは8.8割」→例文にしても雑すぎじゃないですか?
元店長さんならわかると思いますが、なぜこんなぶっ飛んだ例文を?
2.本当に遠隔をしているなら10回に3回は勝たせると言っていますが、それは基本的には遠隔は顔認証とセットだという事でしょうか?
3.ライバル店が遠隔で摘発とありますが、今は公表されないはずですよね?
相当前の話ですか?それともパチンコ屋同士のネットワークで得た情報でしょうか?
詳しく教えて頂ければ幸いです。
コメントありがとうございます。
>1.「今日はパチンコは12.3割、スロットは8.8割」→例文にしても雑すぎじゃないですか?
元店長さんならわかると思いますが、なぜこんなぶっ飛んだ例文を?
全然、ぶっ飛んでないですよ。
確かに0.1割単位を毎日ズバリ狙うのは難しいですが、通常でも「8.0割で行く」とか「9割後半まで」とか
コンマ0.1で割り数は管理します。
売り上げが数千万円規模ですので、割数が0.1違うだけで粗利が数十万円違ってきます。
各月の「目標値」がありますから、綿密に計画を立てるわけです。
昔みたいに低価交換なら、ある程度アバウトでも良かったですが、
今の等価や高価交換では、0.1割は大きいです。
分かる人が読めば、分かる文章だと思っています。
>2.本当に遠隔をしているなら10回に3回は勝たせると言っていますが、それは基本的には遠隔は顔認証とセットだという事でしょうか?
これは、遠隔について書いている部分ではないですね。
パチンコ、もっと言えばギャンブルについて言っています。
ギャンブルって、「勝てるかも?」という期待があるから、お客さんはお金を使います。
負けると分かっていたら、誰もお金を使いません。
もし、負けると分かっていてもお客さんが来てくれるのなら、
イベントや新台入れ替えなんか、やらなくていいです。
ある程度勝たせないとお客さんが期待してくれないから、たまには出すわけです。
ちなみに、遠隔はそもそも”ほぼない”と思っていますし、顔認証とは別問題です。
(別記事で書いています。)
>3.ライバル店が遠隔で摘発とありますが、今は公表されないはずですよね?
相当前の話ですか?それともパチンコ屋同士のネットワークで得た情報でしょうか?
けっこう昔ですね。
規制や処分が厳しくなる前の話です。
ニュースでも放送されてましたよ。
店名は、今も覚えています。(カタカナ3文字)
でも、表向きはすべて「無承認変更」という報道です。
「許可を得ずに、無断で遊技台を改造した」と言った内容です。
遠隔も裏基板も釘曲げも、すべて「無承認変更」に該当します。
つまり、何で営業停止になったのかは、一般の人は通常分かりません。
でも、業界にいるとカンタンに情報が入ってきます。
地域のパチンコ組合や、遊技機メーカーの担当者などが教えてくれます。
まあ、摘発される以前に、そう言ったウワサで有名になりますけどね。
だからお客さんも来るわけですので。
ニュースを見ても驚きはなく、「あ、入られたか・・・。目立ち過ぎだよね。ウチも気をつけよっと。」
こんな程度です。
警察の摘発は、「見せしめ」の要素が強いので
目立ちすぎややりすぎ、日頃の行い(警察をナメすぎ)だと”ロックオン”されます。
それを見て周りのホールが、「ちょっと控えようかな・・・」となるわけです。