パチンコ店の遠隔操作は違法?本当に遠隔操作はあるのか?
「パチンコの遠隔操作って違法?」
「そもそも遠隔操作ってあるの?」
という疑問について、今回は解説します。
【先に結論】
・遠隔操作することは違法。(合法ではない)
・不正な部品を取り付けることが違法になる。
・遠隔操作はハイリスクなので今はない。
目次
遊技機を遠隔操作する行為は違法
まず、僕の個人的な考えとしては、今のパチンコ店では遠隔操作はほぼないと思っています。
この理由のひとつとして、この風営法の罰則が厳しいご時世に、大当たりを遠隔操作することは、あまりにリスクが大きいからです。
バレたら、営業許可の取り消しですからね。
でも、あまりにも
「パチンコ店は、大当たりを遠隔操作している!」
と言う人が多いので、なかには
「遠隔って合法なんだ」
「じゃ、どうやったら当ててもらえるのか…?」
と思う人までいるようです。
この場でハッキリと言っておきます。
遊技機を遠隔操作することは違法です。
つまり、遠隔操作で大当たりをコントロールしていると言うことは、違法行為をしていると言う意味になります。
どうやったら大当たりを当ててもらうのか?ではなく、そもそも違法なんです。
そんなパチンコ店には、行くのをやめるべきと言うことは明確ですよね。
今後、もし「あのパチンコ店は遠隔をしているぞ!」と言う会話を聞いたら、違法に大当たりを操作していると思って下さい。
勝手に部品を取り付けると違法
もう少し踏み込んで説明します。
遠隔操作は違法ですが、厳密に言うと遠隔操作をするための不正な部品を、勝手にパチンコ台に取り付けると違法です。
法律用語で言うと、風営法の「無承認変更」になります。
遠隔操作は無承認変更で違法
パチンコ店は、パチンコ台(スロット台も)を新台で設置する時に、事前に警察の許可を得なければなりません。
パチンコメーカーから発行してもらった書類と合わせて、設置許可の申請書を所轄の警察署に出します。
「〇月〇日に××と言う機種を△台導入します。だから確認に見に来てね 〇〇店の店長より はーと」
と言う感じで、所轄警察の生活安全課に事前に申請します。
そして、担当官がパチンコ店に見に来て、タレントのローラさんのように
ウンオッケー(b*ゝvƠ)
って許可をもらえれば、めでたく新台入替の開店ができるわけです。
ポイントは「事前に申請をして、警察に確認してもらうこと」です。
上記は、新台入替の手続きについてですが、遊技台の部品交換なども原則、同じ手続きが必要です。
例えば、遊技台が故障して、部品を交換する必要がある時。
また、故障ではないが不正防止のために、電波感知センサーや磁石センサー、振動センサー、ドア開放センサーなどを取り付ける場合も、事前に警察への申請が必要です。
※一部事前ではなく、事後の届け出でも構わないケースもありますが、ここでは考慮しません。
つまり「警察の許可なく、勝手に遊技台に部品を取り付けてはいけない」と言うことです。
不正な部品でも、メーカーから購入した正規な部品でもです。
もし、無断で取り付ければ(交換すれば)「無承認変更」という風営法違反になります。
なので、実際に営業をしてお客さんの大当たりを遠隔操作する以前に、遠隔操作用の部品を取り付けた時点で違法となるわけですね。
パチンコを設置する時は申請
パチンコを移動する時も申請
パチンコを部品交換する時も申請
パチンコの認定を希望する時も申請
パチンコを撤去する時も申請
パチンコを釘調整したら無承認変更 https://t.co/JpesjBzWvT— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2019年2月20日
遠隔操作の部品は許可が出ない
無断で遠隔部品を取り付けるのが違法なら、「じゃ、警察に申請してから取り付ければいいのでは?」と思うかもしれません。
でも、当たり前のことですが、大当たりを任意に操作できる部品を、警察が許可するわけがありません。
警察だって、何でもかんでも申請したものを許可しているわけではないのです。
遊技台は、各メーカーが製造したものを保通協と言うところで、法律に適合しているかどうかのチェックを受けます。
そこで問題がないと判断されたら、ようやく「遊技台」として販売できるのです。
警察が許可する or しないの判断は、この保通協が許可した状態と変わりがないか?
本来の遊技台の性能に変更がないか?が基準になります。
不正な部品を取り付けたら、本来のパチンコ台とは別の性能になってしまいます。
なので、遠隔操作できる部品を、警察が許可するわけがないですよね。
ちなみにですが、先ほどの例で挙げた磁石センサーなどは、製造メーカーの製品の性能を表す書類を添付して申請します。
「この磁石センサーは、遊技台の性能に影響を与えません。磁石によるゴトなどの不正防止が取り付けの目的です」のような内容です。
で、警察の担当官が
ウンオッケー(b*ゝvƠ)
となれば、合法的に部品をパチンコ台に取り付けることができるのです。
大阪ニコニコの事件。遠隔操作と思える記事内容だね。逮捕容疑が遊技機の無承認変更ということを、みなさん覚えておいてほしいね。「遠隔は不正改造しなきゃ不可能」なんですわ。
— POKKA吉田 (@POKKAYOSHIDA) 2011年7月21日
遠隔したら営業許可が取り消される
もし、パチンコ店が(違法な)部品を勝手に取り付けて、風営法違反をした場合はどうなるのでしょうか?
これは、最悪営業許可の取り消し、または最低数か月の営業停止の処分を喰らいます。
そして、その部品が遠隔操作が目的なら、ほぼ営業取り消しになると思います。
同じ無承認変更でも、故障した部品を新品と(勝手に)交換したケース等と違い、遠隔操作は悪質だからです。
仮に遠隔だとすれば、イエローカード(営業停止)では済まないです。
営業許可取り消し、つまりレッドカード(廃業)になりますね。営業停止処分は釘調整や無許可での部品交換(無承認変更)や、広告規制の違反が原因ではないでしょうか?
警察官も生活安全課の方でない限り、詳細はご存知ないかと。
— カタギリ@パチ7 (@katagiripachi7) 2019年3月9日
部品交換で営業停止の事例もある
過去に遊技台を修理する目的や、防犯のために部品の取り付けを勝手に行った場合で、2か月間の営業停止になったパチンコ店があります。
2か月間の営業停止って、相当重い処分ですよね。
売上は丸々なくなるわけですし、その間に常連さんはライバル店へ流れてしまいます。
従業員も仕事がなくなり困りますし、退職する人もいるでしょう。
ただでさえ、イメージが悪いパチンコ業界なのに、更に違法行為で営業停止を喰らった店で働いているわけですから。
営業取消になると再開が不可能に
そして、営業「停止」ではなく「取消」の場合は、もう営業を再開することができません。
すぐに許可を取り直せば?と思うかもしれませんが、それは不可能です。
欠格期間というものがあるからです。
運転免許で免許取消になると、数年間は再度免許を取ることができなくなる「欠格期間」がありますよね。
風営法の欠格期間も、これと同じです。
営業取消は法人単位で処分になる
ちなみに、営業停止は店舗単位です。
勝手な部品交換など、違法行為をしたそのパチンコ店だけが営業停止になります。
(営業停止期間が終われば、営業を再開できます)
対して営業取り消しは、そのパチンコ店を経営する法人の許可が取り消されます。
つまり、複数店舗を経営していたら、同一都道府県内でその法人が経営している、すべてのパチンコ店が営業できなくなるのです。
(風営法の許可は都道府県単位)
すぐに許可を取り直すこともできないので、実質廃業ですね・・・。
これって、相当なことです。
同じ違法な無承認変更でも、営業停止と営業取り消しではこれだけの差があります。
APAN21小牧店
やっちゃったな!
営業停止とか、、、 pic.twitter.com/9HmFg4SOLW— Ayuki (@Ayuki49) 2018年11月15日
これは部品交換(無承認変更)による、営業停止処分ですね。
恐らくですが、修理目的で勝手に部品を交換したのでしょう。
昔はどこのパチンコ店も、当たり前のようにやっていたんですけどね…。
今の時代は、かなり厳しくなりました。
【結論】今はリスクが大きいので遠隔はない
僕が冒頭で「今は遠隔はほぼない」と言ったのは、遠隔がバレたら営業取消というハイリスクがあるからです。
このリスクを冒してまでも、ホールが遠隔を導入するとは到底思えません。
また、その遠隔する部品をホールは、どこから仕入れてくるのでしょうか?
仮に手に入れることができたとしても、1台2台遠隔したところで意味はありません。
なので、店内全台に部品を取り付けるとすれば、それだけで莫大な経費がかかります。
さらに言うと、釘調整をして営業停止になったホールがあります。
釘を曲げると、無承認変更になるからです。
なぜ、営業停止のリスクを冒してまでも、釘を曲げるのでしょうか?
それは釘調整で、出玉(利益)を調整しているからです。
逆に言えば、これは遠隔操作をしていない裏付けにもなります。
遠隔できるのなら、釘を曲げる必要がないですからね。
ディスカッション
コメント一覧
遠隔できる(表向きは公平な遊戯を提供する為の”制御装置”)部品が、メーカー&公安が認められてるものとすれば?
手動で遠隔できるものは、店長の不正や脱税なども簡単に可能となるので無いと思ってますが、
顔認証システムを利用しての”制御装置”で公認されてるものはあると思います。
それを悪用(顧客データを改ざん)して故意に顧客の勝ち負けも。
「思う」のはあなたの自由ですが、根拠もお願いします。
まあ公認されてる遠隔装置はあるやろうね。
遠隔操作自体を違法と法改正しない限りは、パチ屋の言い分は通らないよ。
そうゆう疑惑のせいで客離れが起きてるんだから、業界一丸となって法改正に取り組めばいいんよ。
でもしないよね?
つまりそれは、遠隔操作自体を違法とされたら困るから=やってます、と言う事だ。
どんなに火消しをしようと、実際にホールに通ってるお客様は騙せませんよ。
世界で最も高精度といわれる顔認識技術「Clearview AI」の販売が米国で禁止された。
また、欧州では、イギリスやフランスなどが、EU 一般データ保護規則(GDPR)に違反したとして、Clearview AIに制裁金を科した。
いわゆる顔認証に危機感を抱いたアメリカやEU連合国は顔認証を黒とまでしなくても、限りなく黒に近い物として認識している。
日本では議論すら起きていない。国民が危機意識を持たないと、いずれ個人情報が駄々漏れになるのは必須である。
パチンコ店(外部機器メーカー)は平然とカメラで個人のデータを作って、どこかのサーバーに収集している(国内かも知れないし、海外かも知れない)
これは恐ろしい事だ‥‥業界に良識者はいないのだろうか‥‥甚だ身震いする想いだ‥‥