パチンコ店はなぜ休業しないのか?自粛要請を無視して営業する理由とは? 

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フィーバー!

先週、近所のパチ屋がマジで潰れた、元店長の”ななしー”です。

 

今回は、「こんなご時世にも関わらず、パチンコ店が休業しない理由」、そして「なぜ、自粛要請を無視してまで営業するのか?」について、僕なりの考えを書きたいと思います。

「多くの飲食店は自粛休業しているのに、何でパチンコだけ休業しないんだ?」って思いますよね。

そんな疑問について、勝手に答えようと思います。

 

パチンコ店が自粛要請を無視して営業を続ける3つの理由

パチンコ店が自粛要請を無視して、それでも営業を続ける理由・・・。

それについては人それぞれ意見ありますが、僕は大きく見て3つの理由があると思います。

特に3番目の「ライバル店が営業しているから」は、パチンコ業界特有の体質から来る理由ではないでしょうか?

 

パチンコ店が休業しない理由①お客さんが打ちに来るから

多くの飲食店が休業していますが、開店してもお客さんが来ないと言う現状があります。

ニュースを見ると「過去最低の売上」って言う飲食店の声をよく聞くので、相当状況が厳しいことが伝わってきます。

飲食店は、「自粛要請があって休業しているお店」もあれば、「自粛要請はないけれど、開店していてもお客さんが全く来ない」と言う理由で休業しているお店もあるのです。

 

これに対してパチンコ店が飲食店と大きく違うのは、自粛要請がなくてもお客さんが来店します。

感染防止が騒がれているのにも関わらず、パチンコ客・スロット客はそんなこと気にせずに打ちに来るのです。

当然、住民には外出自粛が要請されている訳ですが、なぜそれでもパチンコ店に行くかと言うと、もうこれはハッキリ言うと依存症だからでしょう。

程度の差こそあれ、ウイルスに感染するリスクよりもパチンコを打ちたい衝動を我慢できずに、外出自粛要請を無視してパチ屋へ行くのです。

世間では、こんな人たちをパチンカスって呼びますよね。

 

う~ん、依存症だから我慢できないんですよ。

ギャンブル依存症は、医学でも認められている「病気」ですからね。

パチンコ店が開いていれば、例え大地震が来ても原発が爆発しそうでも、お金と時間がある限りパチンコ・スロットを打ち続けるのが、パチンカスやスロッカスなんです。

 

「多分、自分は感染しないから大丈夫」って自己解決し、ウイルスなんか気にならないんでしょう。

「借金したけど、今日当たれば大丈夫」と言う思考と同じです。

パチンカスでない人には理解できない思考ですが、これがパチンコ依存症の人の思考なんです。

 

ニュースで、他県まで遠征するパチンカス客が問題になっているって報道されてますよね。

ファミレスが休業しても、わざわざ他県まで食べに行く人はいません。

でも、パチンコ依存症の人は我慢できないので、そこにパチンコ店がある限り地の果てまで打ちに行くのです。

 

このようにお客さんが来店してくれるので、パチンコ店は自粛要請があっても無視して営業を続けるのです。

休業しないパチ屋も悪いですが、打ちに行くお客さんも悪い。

でも、そんな依存症を生み出した原因はパチ屋。

やはり「パチンコ=悪」、と言う世間の図式になるわけです。

お客さんが来なければ、自粛要請がなくても休業しますよ。

 

 

パチンコ店が休業しない理由②莫大な経費が掛かっているから

パチンコ店側からしても、できれば休業したくないと言う気持ちは当然強くあります。

これは飲食店なども同じですが、休業しても経費がかかります。

特にパチンコ店は、莫大なランニングコスト(経費)がかかるんです。

休業すれば光熱費などは抑えられますが、店舗や敷地面積が大きい分、借地代やテナント料も飲食店に比べて高いです。

 

新台の購入費なんか、バカになりません。

1台50万円の新台を20台導入したら、それだけで1千万円です。

ちょっとした飲食店なら、1店舗開業できる金額です。

尚、新台を入れたからと言って、すぐにその機械代を回収できるわけではありませんよ。

新台がクソ台だった場合などは、モロ赤字を喰らいます。

 

そして新しい店舗は、減価償却費も莫大です。店舗の建設費ですね。

立体駐車場なんか、億単位の費用がかかります。

 

これらは、例え休業していても発生する経費(返済しなければならない借金)なので、安易に休業すればいいと言うわけにはいかないのです。

飲食店も同じ状況ですが、飲食店1店舗とパチ屋1店舗が売上0円になった場合、どちらが受けるダメージがデカイかは容易に想像ができると思います。

特に借地やテナントに入っているパチンコ店は、相当厳しいと思います。

築10年以上で自社土地のパチンコ店なら、まだ何とか…ですかね。

 

パチンコ店って、本当に経費がかかるんですよ。

でもその分売上も多く、ボロ儲けしてることも事実なんですけどね。

 

パチンコ店が休業しない理由③ライバル店も営業しているから

パチンコ店が自粛要請を無視して営業を続ける理由は、恐らくこれが一番大きいと思います。

それは、ライバル店も営業しているから。

業界の人なら分かってもらえると思いますが、パチ屋って他店が悪いことやってると「じゃ、うちも…」って言う体質があるんです。

 

 

例えば、イベント。

イベントは禁止されていますが、近隣のライバル店がイベントをやっていたら、「じゃ、ウチもやっても大丈夫だよね。警察は何も言ってこないみたいだし」ってなります。

もちろん、警察にバレたら(指摘されたら)営業停止を喰らうリスクはありますが、警察も常時すべてのパチ屋をチェックしているわけではありません。

取り締まる時は、その地域で一番目立っているパチ屋を摘発します。

いわゆる”見せしめ”ですね。

 

だから、ライバル店がイベントをやっているのなら、それよりちょっと控えめにやって一番目立たないようにするんです。

一番目立つと警察に目を付けられるので、2番手・3番手辺りの過激さのイベントをします。

例えば、ライバル店が「オール設定6!」なら、自店は「高設定!」と言う感じで。

 

釘調整も同じ。

ライバル店の釘状況をチェックして「ここまでなら、今のところ警察は見逃してくれるんだな」って判断し、ライバル店ほど立たない程度に調整します。

で、一番過激に目立っているライバル店が摘発されたら、すぐに自店はやめるのです。

 

本来、違法行為など悪いことは、他店の状況に関係なくやってはいけません。

でも、パチンコ業界って「赤信号、みんなで渡ればコワクナイ」的な体質があるんです。

 

じゃ、一番目立つパチ屋は何でそこまでやるの?って思うかもしれませんが、一番目立つと言うことは集客的に有利だからです。

「オール設定6!」の店と、「高設定!」の店、どっちに打ちに行きますか?

赤信号も先頭で渡れば一番目立ちますが、一番早く渡ることができます。

一番目は、リスクもデカいですがリターンも大きいのです。

 

警察も、本来なら全店取り締まればいいのですが、そこまでヒマではありません。

何となく気が付いて把握していても、スルーってこともあります。

所轄によって、またその時の担当者によって温度差もありますからね。

でもあまりにもやり過ぎると、警察も「いい加減、ちょっと懲らしめてやろうか…」となり、抜き打ち検査→営業停止となるわけです。

 

これを自粛要請に当てはめてみれば、僕は休業しない理由が納得できます。

・本当は、自粛しないといけないのは分かってるんだけど、ライバル店が営業してるからまだ大丈夫。

・馬鹿正直に休業したら損をする。

・ライバル店に差を付けられたくない。

そんな心境だと思うのです。

でも、さすがに周りのライバル店が休業自粛し始めたら世間の目が気になりますので、「じゃ、ウチもそろそろ仕方なく…」となるわけです。

 

早めに休業すれば、売上がなくなる…。かと言って、最後まで営業していれば世間の批判を浴びる…。

ある種「どこまでやり続けることができるか?」と言う”チキンレース”みたいなものですね。

業界外から見れば、全く持って迷惑な体質だと思います。

 

こう思えば、東京都で真っ先に休業自粛したマルハンさんはスゴイと思います。

やはり企業イメージもありますし、従業員のことも考えているからでしょう。

売上の損失は莫大ですが、それよりも大切なものを優先させて休業に踏み切ったのだと思います。

こういうのは、だいたい大手からやると言うこともありますが、一番初めに自粛したのは評価すべきだと思います。

 

反面、自粛しない弱小ホールは世間体なんか気にする余裕もなく、”背に腹は代えられない状況”なのも確かです。

実際、すでにいくつものホールが倒産していますからね。

休業自粛「する or しない」ではなく、休業自粛「できる or できない」と言う、企業の”体力勝負”と言う側面もあるでしょう。

以上が、僕が思う「パチンコ店が自粛要請を無視して休業しない理由」です。

 

 

パチンコ店が自粛要請されない2つの理由

そう言えば、自粛要請が国民に出された当初「なぜ、政府はパチンコ店には自粛要請しないんだ?」って言う疑問の声がありました。

確かにパチンコ店は「3蜜」です。

空調なんかタバコのヤニで詰まってますし、いくら遊技台をアルコール消毒しても、頻繁にお客さんが打ち替わるので完璧に対処するのはムリです。

そもそも台を消毒しても、無数にある玉やコインまでは消毒できません。

 

換気をよくするのなら、入口のドアは開けっぱなしにするべきです。コンビニなんかは、そうしてますよね。

でも、パチ屋ってドアを開けっぱなしにすると、騒音がうるさくて速攻で近所からクレームが来るので無理なんです。

全面禁煙前は、「ドアが開く度にタバコ臭い!」って言うクレームもありました。

 

と、どう考えても感染リスクが高いのに、政府はパチンコ店に営業自粛の要請をしません。※この記事を書いている時点では、パチ屋にも自粛要請が出されています。

その政府が自粛要請しない理由についても、ついでなので書いてみます。

 

①「パチンコ議連」があるので自粛要請されない

国会議員の中に、パチンコ関連の団体に所属している議員が多数います。自民党にもいますね。

「パチンコ議連」って言う、パチンコ業界に関連した議員連盟があるんですよ。

まあ、パチンコ業界に便宜を図る見返りに、献金をもらったり票の取りまとめをお願いするわけです。

 

国会議員とパチンコ業界とにつながりがあるわけですから、「パチンコ店に自粛要請は出しにくいな…」となっても不思議ではありません。

実際はどうかは分かりませんが、”パチンコ議員”がいることは確かです。

誰がどう見ても、政府の対応は不自然ですよねぇ。

 

②日本政策金融公庫の融資対象外なので自粛要請されない

日本政策金融公庫とは、民間の金融機関とは違い公的な機関です。

現在、個人事業主や中小企業に向けて、この日本政策金融公庫が無担保・低金利で貸し付けを行っています。

自粛の影響で経営がヤバくなった会社に対して、倒産しないようにお金を貸しているわけです。

 

実は、この日本政策金融公庫。パチンコ企業は、利用することができません。

金融業や保険業・風俗業や娯楽業は、日本政策金融公庫からお金を借りることができないのです。

これが、政府がパチンコ店に自粛を要請しない理由ではないか?と言う意見もあります。

自粛を要請したはいいけど、お金を借りることができなければ倒産する可能性が高いからです。

このご時世、民間の金融機関から借りることは簡単ではないですからね。

 

【まとめ】パチンコ店はネット通販や屋外販売ができない

「まとめ」と書いておきながら、新しいことを書きます。

僕は競馬もやるんですが、現在は無観客レースで開催しています。

競馬・競艇などはネット投票があるので、お客さんが来場しなくても売上をある程度は確保することができます。

 

でも、パチンコ店はネットでできません。現在の風営法では、実現は不可能です。

お客さんは、パチンコやスロットを打ちたいのなら、直接ホールに行く必要があります。

ここが、痛いところなんですよね…。

 

そして、飲食店。

店内は3蜜になることから、ネット通販やテイクアウトを始めたり、屋外や駐車場で飲食できるスペースを造っているお店も見かけます。

でも、パチンコ店はこれらもできません。

パチンコ台は、玉の還元があるので元々不可能ですが、スロットなら駐車場に置いてもできそうです。

立体駐車場内に設置すれば、雨天でも大丈夫。

…もちろん無理ですね。

 

遊技台は、設置場所を移動する時は警察の許可が必要です。(申請してもムリです)

もし、屋外でスロットでもできればその店舗に従業員を集約して、他の何店舗か休業させると言う選択肢もあるかもしれません。

 

ネット通販もダメ、テイクアウトもできない、屋外もムリ・・・。パチンコ店は、現状のまま営業するしかないのです。

ここに来て、風営法が重くのしかかってきている感じがします。

 

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