店はパチンコ台のネカセを変えるのか?傾斜の影響はどれぐらいある?
一発台や羽根物には、台によってはかなりの影響がある「寝かせ(傾斜)」。
果たして、このパチンコ台の寝かせ(傾斜)は、ホールは頻繁に変えているのでしょうか?
やはり寝かせを変えると、玉の入賞率に影響があるのでしょうか?
今回は、パチンコ台の寝かせについて説明します。
【先にこの記事の要点】
・寝かせを変える頻度はホールにより様々。
・木枠をはずす方法なら、ほとんど変えない。
・寝かせ傾斜を変えた時の影響は、未知数。
目次
ネカセを調整するかは店の方針次第
パチンコ台の寝かせを変えるかどうかは、そのホールの店長次第です。
羽根物や一発台は、やはりパチンコ台の傾斜の影響を受けます。
デジパチでも、役物ステージからのスタート入賞が多い機種は、やはり寝かせは見逃せないポイントですね。
店長はまずは釘で調整してみて、どうしても釘では言うことを聞かない台は、寝かせを変えてみる…こんな流れになります。
ネカセの調整は思うように行かない
ただ、台の傾斜を変えるのは、店にとってはある意味「バクチ」でもあります。
例えば、閉店後に寝かせを変えて、入賞率を上げようとします。
その結果、全く入賞率が変わらない台もあれば、極端に良くなる台、反対になぜか悪くなる台など様々です。
釘調整と違って、ネカセの調整は思うようには行かないのです。
そして、元の寝かせに戻しても、なぜか入賞率が基に戻らないこともあります。
深夜のホールで、一人でネカセを試行錯誤をするハメに…。
結果的に「寝た子を起こしてしまった」ことになり、寝かせを触ったことを後悔することもあるぐらいです。
それぐらい、遊技台の傾斜を変えることは、店にとってリスクがあります。
ネカセを変える作業はかなり大変
現在は、簡単にパチンコ台の寝かせを変えられる装置があるみたいですね。
でも、昔はそんな便利なものはありませんでした。
傾斜を変える時は、パチンコ台の「木枠」のネジをはずして、そこから自分で傾斜を計って取り付けたものです。
で、ネカセを調整する時の作業って、けっこう面倒なんですよ。
遊技台に付いているすべての配線を抜き、ガラスや玉もすべて外す必要があります。
配線が付いたままだと木枠から外れませんし、ガラスと玉を抜かないと重たくてネカセの調整ができません。
そして、傾斜を変えた後に元に戻すわけですが、特に配線は差し間違えがあるとデータ不良になるので、1本1本確認しながら元に戻して行きます。
で、試し打ちをして「あ~もうちょっとキツクするかな」ってなったら、また配線抜いて~をやり直す…あ~メンドクサイ。
これはもう、ほとんど新台入替の作業と同じです。
だから極力、ネカセの調整はやりたくないんですよ。
そんなわけで、簡単に寝かせ(傾斜)を変えられる装置が羨ましいです。
ネカセよりもまずは釘で調整する
基本的にはパチンコ台は、まずは釘で出玉調整します。
最近は釘を叩けませんけどね。
しかしながら、一発台と言われている台の命釘は、0.01mm単位での釘調整です。
デジパチの命釘は、0.25mm単位で叩きます。
さすがに「釘チェックシート」を当てても、0.01mm単位の違いは分からないと思います。
それに命釘の2本の釘の「幅」だけではなく、「向き」を変えるだけでもクルーンへの飛び込みは変わります。
同じ「釘幅」でも、その平行のまま少し横に振ってみたりするだけで、飛び込み率は変わります。
本当に一発台の命釘の調整はシビアで、これは店長の腕の見せどころでもあります。
と、このようにパチンコ台の寝かせ(傾斜)を頻繁に変えるかどうかは、そのパチンコ店の店長や設備次第です。
簡単に寝かせが変えられるホールなら、釘は触らず寝かせだけで出玉調整することもあると思います。
反対に僕がいた古いパチンコ店などでは、木枠をはずさないと寝かせを変えられないので、まずは釘で何とかしようとします。
面倒くさいし、寝かせを変えても思ったようにならない時もあるからです。
釘調整でも何ともならない、もしくはこれ以上釘は曲げられないと判断したら、寝かせを変えます。
1台だけ極端な釘調整にはしたくはないですから、釘で言うことを聞かない台は寝かせで調整します。
あ、パチンコ台の寝かせを変える可能性があるのは、羽根物や一発台だけですよ。
デジパチなんかは、寝かせを変えません。
寝かせを変えた時の影響は未知数
パチンコ台の寝かせを変えた時の影響は、未知数です。
理論上は、寝かせをキツくする、つまりパチンコ台の上部を奥へ倒せば、クルーン内に飛び込んだ玉は、奥の穴へ入賞しやすくなります。
でも、これがなかなか思うようにはいかず、まったく変化がないこともあれば、逆の影響が出ることもあります。
不思議なことなんですが、ネカセとはそういうものなのです。
※遊技台側の役物の「クセ」が影響している場合もあります。
ネカセの影響はすぐには分からない
寝かせを変えた後に、もちろん店長は試し打ちをします。
でも、それは短時間の「試し」打ちであって、やはり実際に数日間稼働させてみないと、寝かせを変えた影響は見えてきません。
同時に釘も触っていたら、寝かせの影響なのか釘の影響なのか、分かりづらいこともあります。
それに先程のような、木枠をはずして寝かせを変える原始的なやり方だと、寝かせの調整に「誤差」が生じることもあります。
だから寝かせを変えた時は、試し打ちをしてみてあとは「様子見」ですね。
寝かせを変えた影響は、すぐには分かりづらいのです。
逆にすぐに影響が数字として目に見えた時は、寝かせを触りすぎかもしれません。
あまり露骨に入賞率などが変わると、お客さんも気が付きます。
こういった羽根物や一発台は固定客が多いので、すぐに寝かせを変えたことがバレてしまうのです。
そもそも水平基準があいまい
最近の新しいホールは、寝かせを調整する装置があっていいですね。
古いホールは木枠をはずすので、そんなに寝かせは頻繁に変えないと思います。
僕が店長だったパチンコ店は、当時で築15年ぐらいだったので、店自体が傾いていました。
いや、そりゃ経営的にも傾いていましたけど、物理的にも傾いていたのです(笑)
パチンコ島のテーブルに玉を置くと、玉が島端の方まで転がっていきます・・・。
地盤沈下した、欠陥住宅の床を転がるビー玉のように…。
だからパチンコ台の傾斜を計って「四分五厘」とか言っても、そもそも水平なはずの店の床が傾いているので、一体どこが水平基準なのか分かりません(実話です)。
左右でネカセが違う状態の台もある
それに木枠の取り付けは、僕みたいな素人がインパクトドライバーで取り付けます。
一応、傾斜を計りながらビス(ネジ)を打ちますが、島側のネジ穴が長年の新台入替のせいで、ボコボコの穴だらけ。
クセが付いていて、自分の狙った所にビスで木枠が固定できないので、傾斜計を使っている意味がありません(笑)
もっと衝撃的なことを言っちゃいますと、寝かせってパチンコ台の上部が左右同じ角度で、奥へ寝ていることだと思っていますよね?
でも、今言いましたように、ボロい島だと思うようにビスが打てず、木枠の取り付けがアバウトになります。
中には木枠を固定するネジが上下左右とも、テキトーに取り付けられている台もあるぐらいです。
つまり、パチンコ台の「左上部は3度」だけど「右上部は4度」と言った具合に、左右がねじれた状態で取り付けられている台もあります(笑)
ネカセよりも取り付けを優先する
僕が取り付けた木枠は、極力正確に作業します。
しかし、新台入替の時は人手が足りないので、アルバイトに木枠を取り付けてもらったこともあります。
「寝かせなんか気にしなくていいから、台さえ閉まればいいよ」って、テキトーに指示していました。(あとは釘でなんとかしよう…)
それに最近のパチンコ台(遊技台)って、ゴツいですよね。
ゴツいパチンコ台を設置すると、台を閉めた時に背中側の反対側のパチンコ台の背中や、島内の設備に台が干渉して閉まらなくなるのです。
その場合は仕方がないので、寝かせは二の次にして台が閉まる位置で取り付けます。
新しいホールは、さすがにこんないい加減な台の取り付けはしてませんが、古いホールはこうした「事情」もあることも伝えておきます。
ネカセが重要だった過去のパチンコ台
せっかくなので最後に、僕が現役時代に寝かせが重要だった機種を紹介します。
【初代ファインプレー】
なぜかド真ん中のルートから、Vゾーン入賞をはずす役物がありました。
僕は野球にちなんで「変化球」って呼んでましたけど。
台の寝かせよりも、回転している役物の「クセ」の影響のほうが大きかったかもしれません。
実は当時、釘や寝かせ以外の方法で、Vゾーンへの入賞率を調整していました。
ドラ・・・ここには書けません・・・。
【サーカス(平和)・ミサイルなど】
言わずと知れた一発台です。
寝かせを調整する前に、クルーンの役物を取り付けている「ネジ」の締め付け具合を調整したこともあります。
あまり影響はなかった記憶が・・・。
【ホースケ君】
この台知ってますか?
止め打ちで、連チャン率がアップした機種です。
寝かせによって、役物内へ飛び込んだ際の玉のスピードがかなり変わります。
同じ機種でも台ごとでかなり玉の動きに違があり、これはこれで面白かったです。
【CRギンギラパラダイス(初代)】
こちらも寝かせというより、役物のクセによる影響が大きかった機種です。
でも、寝かせがキツイと役物内で玉のスピードが殺されるので、やはりそれなりの影響はありましたね。
ヘソへの入賞は、通常ルートより役物からの入賞がメインな機種でした。
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